北大路魯山人 備前土 手鉢のこと
北大路魯山人(1883~1959) 備前土手鉢 共箱
1950年代 w24.7×h7.6㎝
「備前焼の特徴は、なんといっても、土そのものが世界に類なきものである。土に変化があり、味わいがある。備前焼は火と土の微妙な関連によって、間然するところなき美をもたらす。」(魯山人語録より抜粋)
この作品は魯山人先生の備前焼の緋襷技法を取り入れた手鉢です。
備前焼の緋襷技法は、備前の土が焼成時に稲藁と反応して赤くなることを利用した装飾法で、魯山人先生が云うところの火と土の微妙な関連で現れる美です。
橋渡しのように低く幅広の持ち手のついた形状は、古陶からヒントを得て巧みにとりいれられ、奇抜ながらも柔らかさを強調した造形になっています。
理想的な緋色を呈した襷模様が映える一品です。
高台にも、実にみごたえある緋襷が現れています。
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