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瀧川恵美子 個展
10月17日(土)〜10月22日(木)
鼡志野向付
瀧川恵美子さんのうつわ
瀧川さんは、桃山時代に美濃の地で作られた志野や織部のうつわを手本にして自らの作品を作ってきており、その作陶姿勢が高く評価されるようになってまいりました。
瀧川さんの作陶活動の初期には、「桃山陶」の形状をはじめ、質感やサイズに関して、本歌に忠実に再現することを目指していた。その後、自らの作品を「使ってもらいたい」と思い始めた頃には、桃山時代のうつわのサイズが、現代の日常生活の感覚に似合わないと考え始めていた。
そう。実は、桃山陶のうつわは確実に大きい。一回りかそれ以上のスケール感があり、現代生活の食卓には少なからずの違和感がある。作り手が使ってほしいと願っても、使い手が感覚的に大きいと感じれば、良い作品だなあと思っても敬遠するのは当然のことだろう。そこで瀧川さんは、持ち前の女性目線を発揮し、うつわのサイズを見直すことになり結果、今の人気を獲得するようになりました。
質感や形状に上質を極めた桃山時代の雰囲気を保ちながら、実用にして身近に愉しめる。瀧川さんのうつわの魅力は、このサイズ感にあるといえます。それが、瀧川の個性になっている。
ぜひ、お試し、お使いになってみてください。
瀧川恵美子 Takikawa Emiko
1956 愛知県豊川市生まれ
1977 多治見工業高校専攻科修了
1990 製陶所勤務後、独立。制作を開始
2006 岐阜県土岐市に工房設置
2011 第一回個展(銀座 黒田陶苑) 以降毎年開催
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