鯉江良二 展
3月16日(土)〜 3月21日(木)
鯉江良二氏は80歳を迎えた現在、病気療養に専念されています。
鯉江氏は、1960年代から美術界で活躍し、70年代以降には陶芸界に新風を巻き起こして国内外でその名を広めています。90年代後半以降、愛知県立藝術大学の教授に就
任してからは、「モノ作りよりも人作りだ」と公言し、積極的に学生の指導にあたり
ました。
異文化交流のために交換留学制度を作り、世界中を巡り、陶芸や美術の楽しさをア
ピール。まさしく東奔西走し、五大陸を股にかける活躍でした。
2000年代以降、陶芸制作は限定的になり、病気発病の前後から、あれほどの多作を
誇った鯉江氏は、作品制作の一切をやめています。
今回の展覧会では、もっとも鯉江良二の特徴が現れている1990年頃の作品を中心に展
観し、平成の終わりに、鯉江良二の偉才ぶりをじっくりと眺めてみようと思います。
ぜひ、お付き合いください。 黒田佳雄
白い壺
化粧手壺
壺を作る鯉江良二 (2010年)
鯉江良二 Ryoji Koie
1938 愛知県常滑市出身
1961 常滑市立陶芸研究所の研究員になる
1966 陶芸制作を始める
1971 「土に還る」(京都国立近代美術館所蔵)を制作
1972 新たに大型薪窯を設置し、屋外作品を作るようになる
1973 現代工芸の鳥瞰展(東京国立近代美術館)招待出品
1982 伝統と前衛展(サントリー美術館)招待出品
1986 日本の前衛展(パリ・ポンピドウセンター)招待出品
1987 「引出黒茶碗」を発表する
1992 愛知県立芸術大学美術学部陶芸科教授に就任
1996 初回顧展「鯉江良二展」(岐阜県立美術館)開催
2001 「織部賞」受賞
2005 「中日文化賞」受賞
2010 古常滑を再現する
2012 体調を崩し、制作を休止する
2013 食道癌手術の後遺症で、声を失う
2015 「鯉江良二展」(愛知県立陶磁美術館)開催
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