陶心陶語

今年一番のできごと

 

黒田陶苑は、新年4日(金)まで、年末年始休業をさせていただきます。
おかげをまちまして、昨日深夜、今年の業務をすべて終えました。皆さまには、たいへんお世話になりました。
多くの方々と出会うことができ、さまざまな名品とのご縁をいただいた一年でございました。ほんとうにありがとうございました。
印象的なできごとの一つが、石黒宗麿先生が遺された名作「木の葉天目茶碗」の新発見でした。
一昨年から活動を始めていた石黒宗麿旧居の保存修復活動の一環に携わっていたことで、今年の梅雨の頃でしたが、精華大学の教授から一本の電話が入り、その内容に驚きました。「黒田さん。えらいこっちゃ。たいへんなモノが出てきよった!」まさかそんなことがあるわけないと思いつつも、メールで送られてきた画像を見て、本当に大変なことが起ったと。その後、作品検証の際に、実物に触れる機会を得て、石黒先生の最後のお仕事に感銘することしきりでございました。
さきごろ、精華大学のギャラリーフロールでの展覧会で再会。あらためて、超一級の名品であることを確信したものでした。
来年以降、石黒宗麿の研究が進みさらに新しい発見もありそうですので、引き続き注目してまいりたいと存じます。
来たる新年も、名品との出会いに積極的に取り組みたいと思っております。引き続き、ご指導賜りますようお願いいたします。   平成30年歳末・記

 

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