鯉江良二 自然釉花入のこと
鯉江良二 自然釉花入のこと
鯉江良二(1938~2020) 穴窯自然釉花入 1977年作
w12.5×d11.5×h28.6㎝
釉薬を施していない作品を薪を燃料とした窯で焼成する「焼き締め」作品に窯の中で降り積もった灰が高温で溶けて釉のようになることを常滑では「自然釉」と云われています。
自然釉花入の高台部分には、市販のゴム印を使用した [1977 RYOJI KOIE]の刻印があります。
1977年は鯉江先生が三九歳の時で、現代美術作家として活動をしており、京都国立近代美術館で開催の「現代美術の鳥瞰展」にも招待され出品している。
70年代の美術界では陶芸が注目され、現代美術の画廊が陶芸を取り扱う傾向がみられました。
鯉江先生は、陶を使ったインスタレーションやオブジェの発表を現代美術の画廊で発表していましたが、1977年以降は花器などの轆轤で制作した陶芸作品を現代美術の画廊で発表し始めます。
この作品は、自分で掘り出した常滑の山土を用いて鯉江設計の大型の穴窯で焼成したものです。
土の存在感に灼熱の炎の勢いを加えた立体造形物として現代美術に問うた一品。不定形でありながら緊張感を湛えて屹立し、躍動感にあふれる造形はみごととしかいえまい。
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