Koie Ryoji
鯉江良二 志野ぐい呑
h5.4×w5.3cm 1991年 共箱 [Sold]
現代陶芸界でもっとも異彩を放っていた鯉江良二先生は、昭和後期から平成の時代に、国内外で展覧会を開催するなど世界的に活躍した陶芸家です。
当時は多作の陶芸家として知られていましたが、最晩年の10年ほどは、病気療養に専念し、陶芸制作をほとんど行わなかったことで、意外にも生涯の制作総点数は限定的な作家となってしまいました。
この作品は、鯉江が旧知であった美濃の陶芸原料を扱う人物に依頼し特別に提供された最高品質のもぐさ土を用いて、1991年に制作された志野のぐい呑です。
志野釉を器体の半分ほどしか掛けず、土見せを多く残しているのは、鯉江先生がモグサ土に敬意を表したからと考えています。ピシャっと掛けたように施された鉄絵も見どころになっています。
胴部に大きくサインがあります。共箱には「ぐいのみ 良」と書かれてあり、一般的な紐ではなく、鹿のなめし皮製の紐が付けられています。
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鯉江良二 | Koie Ryoji
1938
愛知県常滑市に生まれる
1957
愛知県立常滑窯業高校卒業
1962
常滑市立陶芸研究所入所
現代日本陶芸展入選
1970
大阪万博の大型陶製ベンチ制作参加
1971
現代の陶芸展出品 (東京・京都国立近代美術館)
1972
ファエンツァ国際陶芸展出品(イタリア)
国際名誉大賞受賞(バロリス国際陶芸ビエンナ-レ)
1973
京都にて初個展(造形作品とインスタレーション展示)
1978
現代の工芸展招待出品(京都国立近代美術館)
1981
CLAYWORK「やきものから造形へ」展招待出品
1982
伝統と前衛展招待出品(サントリー美術館)
1986
日本の前衛展出品(ポンピドウセンター/パリ)
1987
鯉江良二茶碗展(銀座 黒田陶苑) 以降毎年個展開催
60年代の工芸展出品(東京国立近代美術館)
1992
愛知県立芸術大学教授就任
1993
日本陶磁協会賞受賞
2001
織部賞受賞(岐阜県)
2002
愛知県常滑市天竺に穴窯を設営
2004
愛知県立芸術大学教授退官
2008
日本陶磁協会賞金賞受賞
2013
手術後遺症により声を失う
2020
逝去(享年82歳)
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