本日の一品

Shoji Kamoda

加守田章二 一九七四 壷

h36.1×w21.5×d12.2cm 1974年 共箱 [Sold]

加守田章二 一九七四 壷




この作品は、戦後日本の現代陶芸の礎を築き、没後には陶芸の鬼才と称された夭折の陶芸家・加守田章二(1933~1983)の充実期にあたる昭和49年の作品です。

制作拠点とした岩手・遠野の土を使用し、それ以前の日本陶芸には無い形状を持つ造形的に優れた作品で、グレイの地肌に加守田が得意とした「象嵌」技法を駆使した抽象文様が施してあります。
反対面には、意表をつくようなまったく異なる文様が描かれおり、まるで別作品のように鑑賞を堪能できる一品になっております。

加守田章二が1974年に発表した一連の作品は、グレイ色土の素地に白色土で抽象文様を象嵌技法で施したものでした。
造形は、それまでにない異形のものが多く、際立ったエッジをもった鋭くシャープな感覚を持つものがありました。
この作品は、一連の作品の中でも、造形・文様が総合的に特に秀でており、過去に多くの展覧会に出品された経歴を有します。

 

 


 

 

加守田章二 かもだしょうじ

 

1933  大阪府岸和田市に生まれる

1952  京都市立美術大学工芸科陶磁器専攻に入学

1956  京都市立美術大学卒業。茨城日立に移り製陶所に勤務

1959  栃木県益子に移り制作を開始

1962  穴窯での灰釉作品の制作が始まる

1965  灰釉作品が注目される

1966  日本陶磁協会賞を受賞

1967  高村光太郎賞を受賞

1969  岩手県遠野に移り、その後作品は毎年変化していく

1970  [曲線彫文]を発表

1971  [彩色]を発表

1974  [陶板展](銀座 黒田陶苑)以後毎年出品

1979  東京東久留米に工房を移す

1983  逝去(享年49歳)

 


 

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