Denchu Hiragushi
平櫛田中 特製 福聚大黒天尊像
h18.1×w17.6cm 1970年 共箱・平櫛弘子鑑定登録証 [Sold]
107歳でその生涯を終えた彫刻界の巨匠・平櫛田中(ひらぐし でんちゅう・本名は平櫛倬太郎)は、1872年岡山に生まれ、大阪を経て上京し、岡倉天心に師事。戦中に東京美術学校の教授となり後進を指導。戦後、実力と功績が高く評価され1962年に文化勲章を受章しました。
平櫛田中が行った、木彫に彩色を施す作風は当時、革新的であり、国立劇場に収蔵される「鏡獅子」(1958年)は、その集大成といわれています。
晩年期に平櫛田中は、木彫彩色の大黒天尊像を数多く制作し、結果的に平櫛の代表的な作品に挙げられるようになりました。
この作品は、白寿(99歳)の記念として特別に制作された作品です。
箱書きは、表に「特製 福聚大黒天尊像」裏に「昭和庚戌六月吉辰 白寿記念 九十九翁倬 拝刀」。作品の底面には中央に「白寿」と大きく彫られています。また、台座には「白寿 福聚大黒天尊像 台 九十九倬太郎作」と筆書きされています。
作者自ら「特製」としていることもわかるように、他の大黒天尊像と比べると、特色を用いた彩色には金や銀を多用してあり、また流水文様が描かれた台座がしつらえてあることが他とまったくと言ってよいほどの違いをみせます。
豪華絢爛で、いかにも福々しく豊かな表情が麗しく、商売繁盛の縁起の良いものになることでしょう。
とても良い状態で保管されてきた逸品です。
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