本日の一品

Ryoji Koie

鯉江良二 白いぐい呑

h4.1×w4.1cm 1981年 共箱 [Sold]

鯉江良二 白いぐい呑



現代陶芸界でもっとも異彩を放っていた鯉江良二先生は、昭和後期から平成の時代に、国内外で展覧会を開催するなど世界的に活躍した陶芸家です。
当時は多作の陶芸家として知られていましたが、最晩年の10年ほどは、病気療養に専念し、陶芸制作をほとんど行わなかったことで、意外にも生涯の制作総点数は限定的な作家となってしまいました。

鯉江が1970年代初頭から制作を始め、1980年代末まで制作していた、白い陶土を用いて透明釉をかけて焼造した白磁でもない白釉でもない[白いシリーズ]のぐい呑です。

近代随一を誇る轆轤の達人・名人とも云われていた鯉江良二先生のわざが遺憾なく発揮されているぐい呑です。小さなぐい呑なので、小指の先を巧みに使って作られています。

この作品でもっとも驚くべきは、高台の作りです。
高台は削りだすのが一般的ですが、あえてこの作品は[付け高台]にしています。
わざわざ手間と時間のかかる方法である付け高台にする陶芸へ執着が鯉江良二先生の神髄です。

 

 


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鯉江良二 | Ryoji Koie

1938
愛知県常滑市に生まれる
1957
愛知県立常滑窯業高校卒業
1962
常滑市立陶芸研究所入所
現代日本陶芸展入選
1970
大阪万博の大型陶製ベンチ制作参加
1971
現代の陶芸展出品(東京・京都国立近代美術館)
1972
ファエンツァ国際陶芸展出品(イタリア)
国際名誉大賞受賞(バロリス国際陶芸ビエンナレ)
1973
京都にて初個展(造形作品とインスタレーション展示)
1978
現代の工芸展招待出品(京都国立近代美術館)
1981
CLAYWORK-やきものから造形へ展招待出品
1982
伝統と前衛展招待出品(サントリー美術館)
1986
日本の前衛展出品(ポンピドウセンター/パリ)
1987
鯉江良二茶碗展(銀座 黒田陶苑) 以降毎年個展開催
60年代の工芸展出品(東京国立近代美術館)
1992
愛知県立芸術大学教授就任
1993
日本陶磁協会賞受賞
2001
織部賞受賞(岐阜県)
2002
愛知県常滑市天竺に穴窯を設営
2004
愛知県立芸術大学教授退官
2008
日本陶磁協会賞金賞受賞
2013
手術後遺症により声を失う
2020
逝去(享年82歳)

 


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