大藏達雄 漆芸展 -根来塗-

 

 

 このたび黒田陶苑では、大藏達雄 漆芸展を開催いたします。
大藏氏は、木地から漆塗までの工程を一人で行うことで知られ、その技量に定評があります。今回の新作展では、漆の樹皮を使った花入や箔を多用した飾り板など高い技術力に裏付けられた作品が並びます。
椿などの枝ものでも山野草を入れても絵になる漆皮花入。日の丸盆は、2020を思う気持ちが昂ります。
新しい技法の新作を含め、定評ある盆・椀・茶托まで100余点が出品されます。
ぜひ、ご高覧くださいますようご案内申しあげます。

 

 


 

 


根来日の丸盆

 

 

 


漆皮花入

 

 

 

 


 

大藏達雄 Ohkura Tatsuo

1952 長野県南木曽町生まれ
1972 二代村瀬治兵衛に師事
1982 静岡函南に工房[綱轤]を開設
2018 第十六回個展(銀座 黒田陶苑)

 


 

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小牧鉄平 個展 -炭化幾何文-

 

 

 このたび黒田陶苑では、小牧鉄平さんの個展を開催いたします。
小牧さんは、信楽の山中に残る中世の穴窯を模した古式穴窯で古信楽タイプの作品を作り続けている作家です。近年、新しい手法「炭化幾何文」を思い付き、手がけるようになり、窯を使いわけて忙しく作陶に情熱を傾けています。
今回の個展は、「炭化幾何文」の作品を初めてお披露目する機会になります。
ぜひ、ご高覧くださいますようご案内申しあげます。

 

 


 

 


炭化幾何文八角皿

 

 

 

 


 

小牧鉄平 Teppei Komaki

1971 茨城県出身
1994 京都精華大学陶芸専攻科卒業
   信楽に移り、製陶に携わる
2005 独立。古式穴窯での制作を開始
2018 炭化幾何文を始める

 


 

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鈴木大弓 個展 -やきものが好き-

 

 

 鈴木大弓さんの作品は、愉しいの一言に尽きる。
何がそう思わせるのかといえば、それは、作者である鈴木さんが、心底からやきものを見ることが好きで、作ることが好きで、ほんとに楽しんで作っているからだ。
いつもニッコリと微笑みながら轆轤に向かっているのではないかと思ってしまうのである。
今回の作品は、李朝風の粉引・刷毛目・白磁に青磁、黒釉そして信楽まで、多種多様の見ても使っても愉しい350点が並びます。
多くのみなさまにご覧いただきたいと願っております。

 

 


 

 


黒釉窯変扁壺

 

 

 

 


青瓷鉢

 

 

 


 


 

鈴木大弓 Hiroyumi Suzuki

1981   宮城県仙台市生まれ
2005  中央大学卒業後、韓国で陶芸修行
2009  帰国し、滋賀県信楽にて作陶開始
2016  工房を三重県伊賀に移す
2017    青磁や白磁なども手掛け始める

 

 

 


 

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山田 大 個展 -葡萄志野-

 

 

 このたび黒田陶苑では、山田大さんの個展を開催いたします。
昨年から手掛けている葡萄色(えびいろ)の志野や唐津、伊賀などの茶碗や酒器、食器を含め約120点の窯出し新作の展示です。ぜひ、ご高覧くださいますようご案内申しあげます。                                  

 

 


 

 


葡萄志野茶碗

 

 

 

 


酒盃 4種

 

 

 


 


 山田 大 Hiroshi yamada

1979 福井県越前町生まれ。
    父は、陶芸家・山田和
2002 大阪芸大卒業後、父に師事
2006 独自の穴窯を築く
2009 第一回個展(銀座 黒田陶苑)
2010 新世代陶芸家展に参加
2014 穴窯を増設
2018 第九回個展(銀座 黒田陶苑)

 

 

 


 

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鯉江良二 引出黒茶碗のこと

 

 

「いろいろなものを見たり、人と話しをしたりし蓄積されたものが、井戸から汲み上げられるように作品になる。しかし、井戸の奥底から汲み上げるためには、自分をクレイジーな状態に追いつめていくしかない。」
戦後の陶芸界の中で、ひときわ異才を放った鯉江良二。
窯業地である愛知県常滑に生まれた鯉江は、幼少の頃より製陶所に出入りしていたことで、陶に携わることを志し、窯業高校を経て常滑市立陶芸研究所に入所。研究員として従事しながら、陶による立体作品を制作するようになった。多数の公募展では受賞歴を重ね、次世代の新星として大きな注目を浴びたのである。陶芸研究所を退所し陶芸家として独立した当時、1960年代の藝術運動の潮流の中で、現代美術に関わりさらに八木一夫らの陶芸運動に触れたことで、陶による創作の可能性を広げてゆくことになった。
1970年代になり鯉江は、「アースワーク」と称し、公園や海岸などでインスタレーションを始める。大地にバーナーで絵を描いたり、自らの顔を型にして地面の土や砂を集めて作った型の顔をひたすら大地に並べてゆくなどのパフォーマンスアートを展開した。その時代の鯉江の代表作として知られている「土に還る」(1971年制作・京都国立近代美術館所蔵)も、顔の型を使った作品である。
1980年代の鯉江は、轆轤を使った花器や食器などを制作し、全国各地で個展を多数開催し、その展覧会数は年間百回を超えるほどの人気を誇っていました。
この作品は、轆轤で作り鉄釉を掛けた作品を高温の窯から引出して水に漬けて急冷させて黒色を出す手法で作られた茶碗です。
鯉江は、茶碗を引き出す際に、1200度を超えて燃焼しているガス窯の扉を大きく開けて取り出すという危険を伴う非常識といえる方法で行っていた。
クレイジーな状況で焼成された茶碗は、陶土や釉薬の表現が多様に変化を見せ、常識的な方法では到達できないとした鯉江の美のコンセプトが凝縮した一品になっています。