小出尚永 個展 -第四回‐

 

 

四回目となった小出尚永さんの個展ですが、今まで以上に作品は迫力を増し重厚でどっしりとした風格で、なんとも男っぽい。
四耳壺は、もはや古臭いものであるが、彼が魂を燃焼させて焼き上げるそれは、時代や流行をとやかく言うことすら無意味に思える、しっかりとした「モノ」としての良さがある。
小出さんの作品群を鳥瞰するとき、備前焼は良いものであると思い知らされます。

                                                    黒田佳雄

 

 


 

 

 

備前鎬壺

 


 

 

小出尚永 こいでなおえ

1978  兵庫県尼崎市生まれ
1997  陶芸家・原田拾六の弟子になる
2011  独立する
          備前牛窓に工房を建てる
2013  初窯を焚く
2014  初個展をひらく
2017   四回目の個展をひらく

 

 


 

 

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魯山人原画の精彩版画

 

 

DNP・大日本印刷株式会社の精彩版画プリモアート「魯山人の世界」シリーズは、鬼才・北大路魯山人の希少な絵画作品を最新のデジタル技術を駆使し再現したものです。
第一弾として販売された「壺にカーネーション」の原画は1940年頃に描かれた水彩画です。
筆を使って花と葉と壺を描き、枝は黒文字(楊枝)で描いた自由な発想をもつ天才・魯山人ならではの作品になっています。
鮮やかな色の花が好きだった魯山人は、好んで赤い花を描きました。この絵も、丸みのある壺に赤いカーネーションを活けた様子を描いています。古い信楽と思われる壺に、あえて洋花の代表格であるカーネーションを組み合わせ、和洋折衷を演出した魯山人の新しい美へのまなざしを感じる作品になっています。
特別な魯山人を日常の暮らしに取り入れ、和洋の区別はなく壁面に飾ることで上質な空間を作りだすことができる一品です。

 

鯉江良二の存在

 

 

林屋晴三氏は「鯉江さんは、存在そのものに価値があるのです」と言われました。
この画像は、数年前のワークショップでの様子です。林屋氏をはじめとする多くの観客を前にして、自由自在に操る轆轤の秘伝を公開する鯉江良二先生。
このようにこうすればこういうものができるんだ。私ができるんだから誰でもできるよ。というスタンスでもって、若い陶芸家に話しかけている。
実際には、鯉江良二のようにはできやしない。50㎝超の柔らかくも凛と屹立した筒を一瞬のように轆轤で形作ることなど至難のわざである。
大仕掛けのイギリス製の蹴り轆轤を使えば良いものができると云われても、日本製電動轆轤に慣れている人が、その轆轤自体を使いこなせるはずがない。
私が感じる鯉江良二の凄いところは、どのようなシチュエーションであっても、常に自分は一番下に居ると思っておられること。それが鯉江の存在の意味だと思います。