このたび黒田陶苑では、石川県輪島で制作を続けている山崖宗陽・山崖松堂のご兄弟
による漆芸展を開催いたします。
お二人によって、独自に命名された芯漆(しんしつ)とは、一般的には木材を使って
成形したものを芯として、その上に漆を幾重にも重ね塗りして完成するものとはまっ
たく異なり、器物全体を漆だけで作る漆芸技法を言います。
中世以前の中国にその技法の源流は存在しますが、山崖兄弟は手間と時間を一切惜し
まず、新しい発想のもと、造形的に困難を伴う作品にまで挑戦しています。
今回は、超絶技法を駆使した蒔絵や芯漆作品、上質を極めて人気を博すぐい呑、根来
塗のうつわなど多数の作品が出品されます。
ぜひ、ご高覧くださいますようご案内申しあげます。
山崖松堂 芯漆孔雀香合
山崖宗陽 芯漆 阿修羅像
芯漆星海ぐい呑
山崖兄弟 (石川県輪島市出身)
山崖宗陽 やまぎしそうよう 1961年生まれ
山崖松堂 やまぎししょうどう 1963年生まれ