岡部嶺男 灰青瓷碗のこと

 

岡部嶺男 灰青瓷碗のこと

 

 

 岡部嶺男(1919~1990) 灰青瓷碗
1968年作 w14.1×h7.0cm 共箱
    

 

窯の中での窯変によって、青味の中にやや灰色(グレイ)味を帯びた色合いを呈していることから名付けられた「灰青瓷」。
見る角度や光源の種類により、色が変化する岡部嶺男先生の灰青瓷の作品。

 

 

格調高く気品ある灰青瓷は、岡部嶺男が極めた青瓷の数々の作品の中で最も遺された数が少なく貴重であることが知られています。

 

 

深く浅く八重に氷裂した青瓷貫入に美しい釉色が映える。
灰青瓷は、のちに岡部嶺男の代表作・窯変米色瓷に変化しました。

 


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北大路魯山人 紅志野ぐい呑

 

北大路魯山人先生の紅志野のぐい呑です。
魯山人先生が作陶活動の最初期から最晩年期まで生涯にわたり制作を続けていたのが志野焼で、特に戦後になって手掛けるようになった赤い緋色が特徴的な「紅志野」は、年を経るごとに熟成し最晩年には、まるで炎が燃え立つような赤い色になりました。
現在では一般的になっている赤い志野焼は魯山人が作り出したもので、魯山人以前には皆無で、一般的に志野焼は白い上品なヤキモノとして認識されていました。
魯山人先生の紅志野の登場は当時衝撃的で、他の陶芸家にも大きな影響を与えて、同時代の陶芸家たちが追随するように赤い志野の制作に向かってゆくことでいつしか伝統となり、それが現在の志野焼になったというわけです。
それほど、魯山人先生の紅志野はセンセーショナルでした。

この紅志野ぐい呑は、手にすると熱を感じる錯覚を覚えてしまうほどに燃えあがるような赤味をもっています。
高台は糸底と呼ばれる魯山人先生のお気に入りの高台で、釉下に埋もれて見づらいですが、「ロ」のサインが釘彫りされています。

 


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北大路魯山人 | Kitaoji Rosanjin

1883
京都市北区上賀茂北大路町に生まれる
1907
東京で書家として活動を始めるが挫折し放浪
1916
挫折し、韓国・中国・滋賀・福井・金沢など放浪し京都へ戻る
1919
東京で美術骨董店を開業
1921
骨董店の顧客を対象に、自らの料理を供する「美食倶楽部」を始める
1923
美食倶楽部で使用する食器の外注制作を始める
1925
料亭「星岡茶寮」を経営
1928
星岡茶寮の食器を製作するための製陶所「星岡窯」を鎌倉に設ける
その後、百貨店や茶寮などで作品即売会を催し評判を呼ぶ
1935
陶芸創作に専念するようになる
1936
星岡茶寮の経営から離れる
1937
北大路魯山人新作展(弊社主催)
1939
この頃「星岡窯」は50名余が従事し活況を呈する
1942
戦時下、石川に疎開し漆芸作品などを制作
1954
ロックフェラー財団の招聘によりニューヨークなどで個展を開催
アメリカ・ヨーロッパなどを歴訪
1955
重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を辞退
1956
東京・京都・名古屋などで盛んに個展を開催する
1959
逝去(享年77歳)

 


 

北大路魯山人 紅志野徳利

 

北大路魯山人先生の紅志野徳利です。
魯山人先生が作陶活動の最初期から最晩年期まで生涯にわたり制作を続けていたのが志野焼で、特に戦後になって手掛けるようになった赤い緋色が特徴的な「紅志野」は、年を経るごとに熟成し最晩年には、まるで炎が燃え立つような赤い色になりました。
現在では一般的になっている赤い志野焼は魯山人が作り出したもので、魯山人以前には皆無で、一般的に志野焼は白い上品なヤキモノとして認識されていました。
魯山人先生の紅志野の登場は当時衝撃的で、他の陶芸家にも大きな影響を与えて、同時代の陶芸家たちが追随するように赤い志野の制作に向かってゆくことでいつしか伝統となり、それが現在の志野焼になったというわけです。
それほど、魯山人先生の紅志野はセンセーショナルでした。

この紅志野徳利は制作数が極端に少なく、従って現存する作品は稀少で、回顧展や作品集・図録などでも見る機会は無いといっても過言ではありません。
酒が一合と少し入るほどの実用的なサイズに作られており、魯山人の料理に対する哲学と究極を目指した美の美学が感じられます。
高台脇に釘彫りで「ロ」のサインがあります。

 


 


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北大路魯山人 | Kitaoji Rosanjin

1883
京都市北区上賀茂北大路町に生まれる
1907
東京で書家として活動を始めるが挫折し放浪
1916
挫折し、韓国・中国・滋賀・福井・金沢など放浪し京都へ戻る
1919
東京で美術骨董店を開業
1921
骨董店の顧客を対象に、自らの料理を供する「美食倶楽部」を始める
1923
美食倶楽部で使用する食器の外注制作を始める
1925
料亭「星岡茶寮」を経営
1928
星岡茶寮の食器を製作するための製陶所「星岡窯」を鎌倉に設ける
その後、百貨店や茶寮などで作品即売会を催し評判を呼ぶ
1935
陶芸創作に専念するようになる
1936
星岡茶寮の経営から離れる
1937
北大路魯山人新作展(弊社主催)
1939
この頃「星岡窯」は50名余が従事し活況を呈する
1942
戦時下、石川に疎開し漆芸作品などを制作
1954
ロックフェラー財団の招聘によりニューヨークなどで個展を開催
アメリカ・ヨーロッパなどを歴訪
1955
重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を辞退
1956
東京・京都・名古屋などで盛んに個展を開催する
1959
逝去(享年77歳)

 


 


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有本空玄 個展のお知らせ

 

4月24日(土)より有本空玄さんの個展が始まります。
広島で志野焼を制作している有本さんは、独学で志野を始めた努力家です。
今回の個展では、志野や鼠志野を中心に展観いたします。

 

有本空玄 個展の概要は⇒こちらから

 


 

 


銀座 黒田陶苑の本社・本店ビルの全面建て替えにともない、仮店舗を設けております。
建設期間中は、【 銀座 黒田陶苑アネックス 】 にて、営業させていただきます。
ギンザ・シックス [GSIX] の真裏の三原通りに面する銀緑館の2階にあります。
新しい空間で銀座 黒田陶苑をお愉しみください。
ご来店を心よりお待ちいたしております。

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有本空玄 個展



 
このたび黒田陶苑では、有本空玄さんの個展を開催いたします。
広島市内の二ヶ城山の麓で志野焼などを手がける有本さんは、20歳代後半から独学で志野焼を始めました。志野焼の中心地・美濃に足繁く通い、原材料を探し求め、高名な陶芸家の工房に出向いては、陶芸のイロハの教示を受けていたと云います。
現在はガス窯で志野を焼いている有本さんですが、いつかは二ヶ城山に穴窯を築いて志野を焼きたいと奮闘しています。
今回の個展では、古典的な志野焼写しの作品や茶碗、酒器やうつわまで、渾身の新作100余点の展観になります。
新しい空間・黒田陶苑アネックスでご高覧くださいますようご案内申しあげます。

 

 


 

 


(奥)志野瓢箪図額鉢 w24.6×d21.8×h6.5㎝
(前)志野帰雁図額鉢 w22.0×d19.5×h3.6㎝

 

 

 


 

 

有本空玄  Arimoto Kugen

1963 広島県広島市生まれ
1992 志野焼制作を志し、美濃に通う
1995 広島・二ヶ城山麓にて制作開始
1997 公募展などに出品を始める
2000 広島にて初個展
2008 第1回黒田陶苑個展(以降毎年)

 

 


 
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武末日臣 個展のお知らせ

 

4月17日(土)より武末日臣さんの個展が始まります。
対馬に生まれた武末さんは、韓国・李氏朝鮮時代の古陶磁の魅力に触れたことで、1時間ほどで行ける韓国へ頻繁に渡り、古窯などを巡り研究を始め、そののち自分で作ってみたいと思うようになり、工房を持ち作陶を始めた人物。
今回の展覧会では、まるで古いもののようにみえる作品に注力しています。
ぜひ、ご高覧ください。

武末日臣 個展の概要は⇒こちらから

 


 

 


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武末日臣 個展



 
このたび黒田陶苑では、武末日臣さんの個展を開催いたします。
対馬で李朝陶を作る武末さんは、その地の利を活かして、たびたび韓国に渡って韓国古陶の研究を重ねています。
本格的な李朝陶を目指す武末さんの作品は、古陶に肉薄する趣きがあって人気があります。
今回の展覧会では、鶏龍山・黒高麗・井戸・粉引など、ますます技に磨きをかけた李朝陶が並びます。
ぜひご高覧賜りますようご案内申しあげます。

 

 


 

 


奥高麗茶碗 w12.5×h8.2㎝

 

 

 



(左から)
井戸杯 w7.5×h3.8㎝
対州立鶴杯 w6.6×h4.8㎝
やわらか手杯 w5.5×h5.8㎝
奥高麗杯 w6.1×h5.4㎝

 

 


(左から)
粉引鉄絵草文徳利 w8.5×h10.4㎝
夢字徳利 w9.4×h11.3㎝
堅手面取徳利 w7.6×h12.7㎝

 

 


(左から)
井戸片口 w15.0×d12×h9.2㎝
井戸杯 w7.5×h4.3㎝

 

 


(左から)
黒釉蓋壷 w8.3×h9.3㎝
井戸瓶 w9.1×h7.3㎝

 

 

 


三島草文徳利 w8.6×h11.1㎝

 

 

 


 


武末日臣 Takesue Hiomi

1955   長崎県上対馬町生まれ
1989 韓国で古窯調査を始める
1994 對馬に工房を作り、制作を開始
1996 個展での作品発表を始める
2021 第11回 黒田陶苑 個展

 

 


 
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