年末年始休業のお知らせ
まことに勝手ながら、12月29日(木)から 1月4日(水)まで、年末年始休業させていただきます。
新年は、5日(木)より平常営業いたします。
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まことに勝手ながら、12月29日(木)から 1月4日(水)まで、年末年始休業させていただきます。
新年は、5日(木)より平常営業いたします。
12月3日から開催いたしておりました陶芸巨匠・酒器展が本日最終日となり、閉会いたします。
展覧会開始早々から、多くのお客さまのご来会をいただき感謝いたしております。
市場にはめったに表れない名品の数々を今回、出展することができましたので、お客さまからたいへんにご好評をいただきました。
ただ、会期前半に多くのご約定をいただいたことで、会期後半には展示数が減り、お見逃しになられた方々には、ご迷惑をおかけしてしましました。
次回開催の際には、質量ともにラインナップをさらに充実させ望みたく存じます。
加守田章二 彩色盃 Sold
戦後に活躍し、志野・瀬戸黒の技術によって人間国宝となり文化勲章を受章した陶芸巨匠・荒川豊藏の全盛期の昭和30年代後期に制作された志野徳利です。
豊藏らしい柔らかく温かみのある志野の釉調が印象的な一品。
エクボをつけた大振りのこの徳利の正面には梅の図柄を配し、腰回りには指跡を大胆につけ、肩や胴部には緋色をあしらっており、見所が多く飽きることなく鑑賞を愉しめることでしょう。
美しい緋色に彩られた高台に、大きく「斗」のサインが入れられています。
荒川豊藏の徳利は制作数が極端に少ないと言われており、市場に出ることは稀で、特に志野のAクラスの作品は見ることは多くはありません。
荒川豊蔵 あらかわとよぞう
1894 岐阜県多治見に生まれる
1922 京都に移り、宮永東山窯の工場長を務める
北大路魯山人に出会う
1927 鎌倉に移り、魯山人の星岡窯に勤務
1933 星岡窯を辞し、美濃大萱牟田洞に移り作品制作を始める
1941 初個展(梅田阪急・当苑主催)
1946 多治見・虎渓山に食器製造目的の水月窯を創設
1955 重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される
1960 宗達下絵光悦筆[三十六歌仙和歌巻](重要文化財)を購入
1971 文化勲章を受章
1977 随筆集[縁に随う]刊行
1985 逝去(享年91歳)
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明日から、歳末恒例のご奉仕会が始まります。
毎回、開店前から行列をいただく人気のご奉仕会。
その理由は、会場を訪れたお客さまだけが知っておられます。
売りきれご免のご奉仕会です。
目玉商品を多数そろえて、皆さまのご来会をお待ちいたしております。
12月28日(水)まで。なお、月曜日は定休日になります。
京都の清水志郎さんの個展がオープン。
祖父に人間国宝・清水卯一をもつ清水さんは、京都の街中を歩き、工事現場などを見つけると、その土をもらって帰り、茶碗やぐい呑を作るというプロジェクトを展開しています。
今回、初めてのご紹介になります。
ぜひ、この機会にご高覧ください。
展覧会は、12月8日(木)まで。なお、月曜日は定休日になります。
清水志郎さん (京都洛北の工房の前庭にて)
石黒宗麿 赤絵獅子注子のこと
石黒宗麿の名を世に知らしめることになったのが、昭和10年代初頭から手掛けていた鉄釉を用いた柿釉と木の葉天目です。
戦後、その作品群が評価され、鉄釉陶器の重要無形文化財技術保持者(人間国宝)に認定されることになりました。
石黒宗麿の作陶活動は、初期から最晩年まで全期にわたって、自由闊達・自由自在と称されるほどに多様性に富んだ名作を数多く遺しました。高度な技術を注ぎこんだものあれば、稚拙に遊んだものもある石黒の作品は、そのどれもが陶器のもつ本質的な美意識でもって制作されていました。
石黒宗麿は、放浪していた若い頃に、中国南宋期の曜変天目茶碗「稲葉天目」を偶然目にし、その美に感動し陶芸家を志している。その感動の体験によって、古陶磁を幅広く見るようになり、その古陶の美を吸収昇華し、自らの作品の創作に向かっていった。
その境遇は、窯元陶工出自の同時代の人間国宝らとは異なり、それが石黒の飛び抜けた個性として輝きを放っていたのである。
この作品は、赤と緑の上絵を施した赤絵磁器で、赤絵注子と名付けられた、中国明時代末期(17世紀)に中国華南地方の広東省・福建省周辺で焼造されていた「呉須赤絵」「古赤絵」を軌範に制作した作品である。
轆轤を使わずに型を使った手捻りでの制作は中国の伝統技法を巧みに取り入れて、必然的に導かれる磁土の皺や割れ目をうまく引きだし、雅稚な呉須赤絵の風情を表現。前後に赤絵で描かれた「獅子」の文様も巧みに愛嬌あるヘタウマを引きだし、作品をチャーミングにしている。
注子とは、お茶を煎れる茶注・急須を意味し、本作には茶漉しの為の多数の穴が内部に開けられています。
この作品は昭和15年頃に制作したもので、木の葉天目など鉄釉作品を盛んに制作した時期と重なり、同時進行で天目作品とは対極的なこの作品も手がけていたことに石黒の懐の深さを感じます。
石黒宗麿の赤絵磁器の作品は珍しく、これは新発見の一品です。
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【 作品番号 : 556 】
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石黒宗麿 いしぐろむねまろ Munemaro Ishiguro
1893 富山県新湊に生まれる
1918 国宝・曜変天目茶碗を見て感動し、陶芸家を志す
1919 東京で陶芸制作を始める。その後各地に転居を繰り返す
1927 京都東山蛇ヶ谷に移る。盟友となる小山冨士夫を知る
1935 京都洛北八瀬に窯を築く
1937 パリ万国博覧会に出品し銀賞受賞
1941 [石黒宗麿作陶展観](銀座 黒田陶苑)
1955 重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される
荒川豊蔵、加藤唐九郎らと[日本工芸会]を結成
1963 紫綬褒章を受章
1968 逝去(享年75歳)
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師走の候、皆さまにおかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申しあげます。
黒田陶苑では、日ごろのご愛顧に感謝をしまして歳末ご奉仕会をさせていただきます。
うつわや陶芸巨匠の品・骨董珍品まで、掘り出し品・特価品を赤札価格にて、ご奉仕。
特別価格品を多数ご用意し、ご来会をお待ちしております。