瀧川恵美子 個展 -志野・織部のうつわ-

 

 

このたび、黒田陶苑では瀧川恵美子さんの個展を開催いたします。

古陶磁の再現研究を重ねていた瀧川さんがある時、桃山時代に作られた志野や織部のデザ

インや形状が、現代でも実用のうつわとして適していると思い付き、それからは、より今日の生

活や料理に見合うサイズを試行・追求して現在の作風に至りました。

今回の個展では、向付・鉢や皿などのうつわを中心に、茶碗・酒器まで多彩な作品の数々を

発表いたします。瀧川さんが作る上質なうつわを身近でお愉しみいただきたく存じます。

この機会に、ご来会賜りますようご案内申しあげます。

                                        黒田佳雄

 

 

 

 


 

 

 


鼠志野草花文四方向付

 

 

 

 


志野梅芦文四方向付

 

 


織部蓮池水禽文皿

 

 

 

 


鼠志野シダ文四方向付

 

 

 

 
志野麒麟文四方向付

 


 

 

瀧川恵美子 Takikawa Emiko

 

1956 愛知県豊川市生まれ

1977 多治見工業高校専攻科修了

1990 製陶所勤務後、独立。制作を開始

2006 岐阜県土岐市に工房設置

2011 第一回個展(銀座 黒田陶苑) 以降毎年開催

 

 

 


 

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山田 和 志野茶わん展

 

 

 


山田 和  志野茶碗

 

 


 

 

このたび黒田陶苑では、山田 和 志野茶わん展を開催いたします。

2012年に開催した「山田 和-瀬戸黒茶わん展」から早5年。

昔々の昭和25年に私どもの店で行った「加藤唐九郎-瀬戸黒茶わん展」は、戦後初の個展開

催として陶芸史の一行に記され、それは戦後復興を意味しているものでもありました。

東日本大震災の翌年に開催しました「山田 和-瀬戸黒茶わん展」は、早期の震災復興を願

い、陶芸史に残る由緒ある展覧会の名称に因んであえて名付けたものでした。

ご承知のとおり、山田 和氏にとって昭和の名匠・加藤唐九郎は師であり、唐九郎の晩年に側

近した数少ない人物のうちの一人です。当時まだ若かった山田 和は師から、行儀作法に始

まって、茶碗の見方・作り方、美の本質・芸術論に至るまでを教え込まれたという貴重な経験

をもちます。師とともに過ごされた濃密な時間が熟成して、現在の作品となって表れていると思

うのは、私だけではないはずです。

このたびの展覧会は、前回の「茶わん展」の続きとして名称を引き継ぎ「山田 和-志野茶わん

展」といたしました。「瀬戸黒」もそうでしたが、今回の「志野」は、「今までに見たことがないよう

な作品」が多く含まれています。

伝統を探りつつ新しきを求め、歩みを止めることのない山田 和の陶芸。

それは、師から授かった教えの実践にほかなりません。

                                           黒田佳雄

 

 


 

 


山田 和  炎舞志野茶碗


山田 和  志野茶碗

 

 


 

 

山田 和を推す

                                     加藤唐九郎

 

もうだいぶ前のことだが、私は越前でよい土を見つけ、志野・黄瀬戸を試みたことがあった。

それを見て、福井県陶芸館の館長が大変喜んだものだ。越前の土をよくぞ生かしてくれたとい

う訳である。

私は更に、その線を押し進めてみたいと思いながら、意の如くならぬままに年月が経った。

その線を私に代わるようにして押し進められたのが、山田 和君である。

彼は、まず人柄が良い。私はその人柄に惚れ込んで彼に肩入れしてみたくなり、云うなれば遠

隔操作にこれ努めたのである。

しかも彼は実に「うまい」。

このうまさは、若い作家の中では群を抜く。

まだまだ初歩と云うべきだが、この素晴らしい土と、良い人柄と、若いに似合わぬ技術の三拍

子が人間的な成長を待って更に飛躍を遂げ、今に相当のものを作るであろうと私は見込んで

いる。

大方の実見を切に奨める次第である。

                          (1980年11月 山田 和・個展に寄せて)

 

 


 

 


山田 和  志野茶碗

 

 


 

山田 和 Yamada Kazu

1954年   愛知県常滑市出身
      父は陶芸家・山田健吉。伯父は人間国宝・三代山田常山
1976年  大阪芸術大学卒業
      福井県越前町・越前陶芸村に移る。築窯し陶芸制作開始
       おもに、オブジェを作る
1978年  名古屋での初個展の会場に加藤唐九郎氏が来会
       師との運命的な出会いとなる
       その直後、越前の土で志野を試みるようになる
1979年   志野を焼くための穴窯を築窯
       加藤唐九郎氏が来窯し、指導を受ける
       東京でのグループ展で志野を初めて発表する
1980年   唐九郎氏の推薦のもと、丸栄にて個展(以後隔年開催)
1985年   師と死別
1988年   ドイツにて穴窯制作、ドキュメント映画「炎より生れる」に
       制作参加する。翌年、ドイツにて作品を制作
1993年   日本橋三越にて個展(以後隔年開催)
2003年   銀座 黒田陶苑にて個展(第2回展2008年)
2010年    「茶事をめぐって-現代工芸への視点展」に招待出品
       主催/東京国立近代美術館工芸館
2012年   銀座 黒田陶苑にて「瀬戸黒茶わん展」開催
2013年   銀座 黒田陶苑にて個展開催 以降隔年開催
2014年   銀座 黒田陶苑にて「土偶展」開催 以降隔年開催
2017年   銀座 黒田陶苑にて「志野茶わん展」開催

 

 

 


 

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大藏達雄 漆芸展 -根来塗-

 

 

このたび黒田陶苑では、大藏達雄 漆芸展を開催いたします。

定評いただき今や定番となった日の丸盆や隅切り盆・大椀、茶托のほか、秋の夜空をイメージした新作など100余点が出品されます。

 

 


 

 


大藏達雄  根来三日月擎子+根来酒杯

 

 


 

 

大藏達雄 Ohkura Tatsuo

1952 長野県南木曽町生まれ

1972 二代村瀬治兵衛に師事

1982 静岡函南に工房[綱轤]を開設

2017 第十五回個展(銀座 黒田陶苑)

 

 


 

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小牧鉄平 個展 -信楽固焼-

 

 

このたび黒田陶苑では、小牧鉄平さんの個展を開催いたします。

小牧さんは1971年 茨城県生まれ。94年京都精華大学卒業後、信楽へ移り、古信楽の大壷に

憧れ、中世の穴窯を研究し、再現した古式窯で製作を開始。

今回の個展では、穴窯で固く焼きしめることにこだわった新作「信楽固焼」を中心に発表いたし

ます。

壷・花器・酒器・うつわなど150余点の新作を出品いたします。

 

 


 

 


小牧鉄平 信楽徳利+信楽盃

 

 


 

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鹿児島壽藏 人形のこと

 

鹿児島壽藏 染色和紙金砂子装陶胎塑像・あすか乃風のこと

采女の 袖吹きかへす 明日香風
京を遠み いたづらに吹く   [志貴皇子 万葉集・巻一]

福岡市に生まれた人間国宝・鹿児島壽藏(1898-1982)は、幼少の頃から、生家周辺で盛んに作られていた博多人形の制作現場を見ていた。
将来、自分も人形を作りたいと考え、高等小学校を出ると、すぐに人形制作の道に入った。しかし、博多人形を作るのではなく、博多人形の技法を用いたテラコッタで人形を作っていた。当初より個性的で芸術性のある作品を作ることに専心したといい、絵画を習得する必要を感じて上京し、洋画家・岡田三郎助らと関わる中でさらにその芸術性を高めてゆきました。
その後、和紙の原料であるミツマタ・楮などを原料にし、その繊維を固めて作る独自技法「紙塑」を完成させ、さらに紙塑に染色した和紙を張り付け装飾するなど多彩な技法で新作を作り続け、昭和36年には自らが作り出した「紙塑人形」の技法で国指定重要無形文化財(人間国宝)に認定されました。
この作品は、土で塑造し焼成したテラコッタに手染めした和紙を貼り、さらに彩色描画を施し金銀砂子で荘厳しています。
歌人でもあった壽藏が、万葉集の一節をイメージして制作した一品です。

 

鈴木大弓 個展

 

 

このたび黒田陶苑では、鈴木大弓さんの個展を開催いたします。
鈴木氏は、中央大学を卒業後、やきものの原点を探求すべく、日本のやきものの故郷・韓国に渡りました。
今回の個展は、その貴重な経験を活かした作品で構成しております。
ぜひ、この機会にご高覧ください。

 

 


 

 

 


鈴木大弓 酒器3種

 

 

 


粉引茶碗

 

 

 


 

 

 

鈴木大弓  Hiroyumi Suzuki

1981  宮城県仙台市生まれ
2005  中央大学卒業後、韓国で陶芸修行
2009  帰国し、滋賀県信楽にて作陶開始
2016  黒田陶苑第一回個展
           工房を三重県伊賀に移す

 

 

 

 


 

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加守田章二 彩色盃

 

 

加守田章二 彩色盃のこと

1970年代初頭。
大阪万博開催によりカラー写真が広く普及、札幌オリンピック開催が契機となり、お茶の間の「白黒」テレビがカラーになっていった。このように、1970年代初頭は、人々の暮らしの日常がモノクロからカラーへ大きく移行した時代でした。
加守田章二が、それまでのモノトーン・無彩色の作品から突然、赤や緑の彩色を使ったカラフルな作品を発表し始めるのは、時代背景も大きく影響していた。

1972年(昭和47年)、加守田章二39歳。

この頃の加守田は、彩色・図案・形状が多様に変遷しており、作品はさまざまに変化して創意・創作意欲がもっとも充実していた時期にあたります。
翌年後半に赤や緑の彩色が消え失せるまでの71年から73年前半までの加守田の九百日は、まさにカラーの時代でした。

この作品は、1972年に岩手・遠野の工房で制作された個展未発表の作品です。遠野の粗い土を用い、赤・緑・黒の三色の彩色で不定形な斜文様を施し、白い点々文様が印象的である。形状は、高台部より全体的に丸みをおびて口辺が内側にわずかに入り込む、加守田がもっとも好んだ姿をしています。
特筆すべきは、この作品のサイズが格別に大きいことにあり、加守田の酒器のなかでは最大級を誇ります。

加守田のこの時代の酒器の希少性は誰でもが知る。この新発見の盃の存在は、誰も知らなかったとは言い過ぎかもしれませんが、コレクター垂涎の一品であることに違いはありません。

 


 

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